最近のお気に入りの作家さん、重松清。

「その日のまえに」

新刊ではないのですが、ふと図書館で手にとった本でした。

人の死をテーマに書かれた短編のお話。

自分の身近にいる人との別れ。

愛する家族、友人、知人、ペット・・・いつかは訪れる身近な人の死。

今の生活が永遠に続くとは思っていないけど、

死を意識して生活することはあまりありません。

でも、死が突然訪れるのか、前もって死を知らされるかによって

死を受け入れる環境は全く違ってきます。

自分がこの物語のような立場になったらどうなってしまうんだろうか・・・

それは、自分が死ぬ立場になったとき、自分が周りの人の死を

受け入れなければならなくなった時。

物語のように、冷静でいられることはできないでしょう。

考えるだけで怖くなってきてしまいます。

懸命に死を受け入れながらも、揺れ動くこころを

丁寧にあたたかい表現で書かれたこの本は、

読み進めるうちに涙が出てきてしまいます。

重松清さんの本は、こころが優しくなれる機会を

与えてくれます。

その他の本もおすすめです。

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